『ダークジェスカイt包囲サイ』調整録
2016年1月7日 MTGコラム的な何か コメント (8)(無性に自己満な長文を書きたくなる時が俺にはある)
さて、先日のGPTの惨敗(http://mtg1919takuwa.diarynote.jp/201512301816112575/)を受けて、それでも『白日の下に』を完全に諦めたわけではないが、ようやく他のデッキを使うことにも重い腰を上げ始めたわけだ
そのスタートは、現在環境で勢力を拡げているダークジェスカイとエスパーメンターの強さの根幹を探るところからだった
デッキ名を冠する僧院の導師の強さばかりに注目が集まりがちで、俺もまず、とにもかくにも僧院の導師を使ってみた(よりによってそのメンターを持ってないからプロキシだけどね)
「メンター出してー、苦い真理でドローしてー、スペル連打して勝ちー!」
「探求者で殴りつつ苦い真理撃ったら強迫とメンター引いてー、除去抜きながらメンター出してー……」
(あれ?これって強いのはむしろ苦い真理のほうじゃね?)
「魂火の大導師(or道の探求者)によるライフゲイン」+得たライフをリソースへ直結させる「苦い真理」
デッキの強さを支えていたのは、メンターのほうではなく、突き詰めていけばこの部分にあるように感じた
あとは、溜め込んだ手札をテンポよく吐き出せるよう、除去は比較的軽いものをチョイスしたらいい
事実、流行りのリストには焦熱の衝動、炙り焼き、残忍な切断のようなカードが多く採用されている
2マナ生物によるライフゲインはアグロデッキに対して盤面の構築と試合の長期化の両方を兼ね、一度消耗戦に持ち込めばドローと手数にモノを言わせて相手を圧倒する
このメソッドこそが、アブザンアグロ一強のメタゲームを揺るがした強さの根幹なのだ
そうとわかれば、その部分だけを抜き出しつつ、もっとパワフルで骨太な構成にしたい
もっと直接的に言えば、クロック役のカードはメンターに固執することなく、もっと自由な発想を持ってチョイスしていいと思った
何より、ダークジェスカイには圧倒的に4マナ域が不足していた
メンター、苦い真理、コラガン命令、はじける破滅と、強力なラインナップが渋滞する3マナ域に対し、4マナ域はといえばオジュタイの命令や完全なる終わりが数枚採用されているかいないか…
軽めのスペルを連打して手数で押し切るスタイルを否定しているわけじゃない
ただ、これじゃ物足りない
ジャンドやアブザンのようなグッドスタッフをこよなく愛する俺としては、まだ重厚感が足りない
そう。そもそも、僧院の導師というカードにも重厚感がないのだ
所詮、あいつは大量のスペルとシナジーしてナンボ
現代マジックはいつだって「一人でできるもん!」なパワーカードが環境を支配する
タイタン、トラフト、スラーグ牙
それは歴史が証明してきた
幸いにも、現環境にも「一人でできるもん!」を体現する屈指のパワーカードが存在する
それも4マナだ。素晴らしい。これしかない
そうして、一つのデッキが完成したのだ
魂火の大導師 4
ヴリンの神童、ジェイス 4
包囲サイ 4
風番いのロック 1
黄金牙、タシグル 2
焦熱の衝動 3
炙り焼き 3
苦い真理 4
コラガンの命令 2
はじける破滅 3
衰滅 1
完全なる終わり 1
シルムガルの命令 1
白日の下に 1
平地 1
島 1
沼 1
山 1
大草原の川 1
窪み渓谷 1
燻る湿地 1
燃えがらの林間地 1
梢の眺望 1
溢れかえる岸辺 3
汚染された三角州 4
血染めのぬかるみ 4
樹木茂る山麓 4
神秘の僧院 2
払拭 2
強迫 2
見えざるものの熟達 1
否認 1
軽蔑的な一撃 2
炙り焼き 1
無限の抹消 2
光輝の炎 3
影響力の行使 1
ダークジェスカイt包囲サイ
魂火の大導師と軽火力によるライフゲインを苦い真理でドローに還元するメソッドはそのままに、中盤以降は溢れんばかりの手札から骨太なクロックを展開していく
白日の下にを採用しているのは、単なる個人的なこだわりでは決してない
残念ながら調整を進めていく過程で枚数を減らしていったが、それでもその強さは揺るがない
このデッキにおいてもなお、2枚目の衰滅であり、シルムガルの命令であり、風番いのロックでもあり、そして何より5枚目の包囲サイなのだ
最大の問題はもちろんマナベースだった
このデッキは、先代の白日の下にデッキよりもマナベースがタイトでワガママだ
白日の下にでは、2Tジェイスのための青を捻出した後は、ひたすらアブザンカラーを揃えにいけばそれでよかった
アブザンの魔除け、包囲サイ、完全なる終わりのキャストにはそれで事足りるし、赤マナは白日を撃つ時までに添えておけばいい。実質的には4色あればデッキはまわったのだ
しかし、このデッキはそうはいかない
軽火力のために赤マナは早めに用意し、ジェイスのためには青マナもいる
はじける破滅を構えるためには3Tのうちに赤白黒を要求されるのに、4Tにはサイのために緑マナまで必要だ
つまり、5色が満遍なく早い段階で要求される
しかし、先人はいた
http://apple333.diarynote.jp/201512211724061613/
あっぽーさんのデッキをパクっただけじゃねーか!!!
それでも、先人のリストからも手を加えている
特にミシュラ土地の採用を見送ったのは大きな決断だった
本当に断腸の思いだった
このデッキにおける最大の土地事故パターンは、2Tジェイスのために島をサーチすることだ
島から出る青マナは、はじける破滅のキャストにも包囲サイのキャストにも貢献しない。今後の流れは非常に難しいものになる
そのため、タップインの土地はとにかく青マナが出るものに絞り込んだ
だが、青絡みのミシュラ土地である伐採地の滝も、すぐに問題が浮上した
簡単な話だ。1Tに伐採地の滝をセットすると、3Tのはじける破滅を諦めなければいけないのだ
また、コラガンの命令を打つのも難しいものになる
タップイントライランドでは、開拓地の野営地や華やかな宮殿も試したが、神秘の僧院こそが一番2T以降の流れに無理がないことがわかってきた
あとはそれにあわせてフェッチランドの配分を調整。まだ怪しい部分はあるかもしれないが、荒削りだった調整初期のリストからはだいぶ洗練されたはずだ
これまで愛用し続けた白日の下にデッキでは、白日の下にとそのサーチ先を欲張りすぎるあまり、序盤の攻防における有効牌が乏しく、アグロデッキに押し負けることが多かった
一方で既存のダークジェスカイでは、細かいアドと手数の積み重ねから細い勝ち筋を手繰り寄せていくしかなかった
今、その二つは一つになり、ここに新しいデッキが日の目を見た
軽いアクション、ドローによる手数、そして骨太のクロック
その全てを兼ね備えた、最強のグッドスタッフ
いよいよBFZ環境も残り数週間の大詰め
そのクライマックスを、このデッキと駆け抜けてみせる
まずは週末のGPTとBMIQ
優勝はいただいた!
さて、先日のGPTの惨敗(http://mtg1919takuwa.diarynote.jp/201512301816112575/)を受けて、それでも『白日の下に』を完全に諦めたわけではないが、ようやく他のデッキを使うことにも重い腰を上げ始めたわけだ
そのスタートは、現在環境で勢力を拡げているダークジェスカイとエスパーメンターの強さの根幹を探るところからだった
デッキ名を冠する僧院の導師の強さばかりに注目が集まりがちで、俺もまず、とにもかくにも僧院の導師を使ってみた(
「メンター出してー、苦い真理でドローしてー、スペル連打して勝ちー!」
「探求者で殴りつつ苦い真理撃ったら強迫とメンター引いてー、除去抜きながらメンター出してー……」
(あれ?これって強いのはむしろ苦い真理のほうじゃね?)
「魂火の大導師(or道の探求者)によるライフゲイン」+得たライフをリソースへ直結させる「苦い真理」
デッキの強さを支えていたのは、メンターのほうではなく、突き詰めていけばこの部分にあるように感じた
あとは、溜め込んだ手札をテンポよく吐き出せるよう、除去は比較的軽いものをチョイスしたらいい
事実、流行りのリストには焦熱の衝動、炙り焼き、残忍な切断のようなカードが多く採用されている
2マナ生物によるライフゲインはアグロデッキに対して盤面の構築と試合の長期化の両方を兼ね、一度消耗戦に持ち込めばドローと手数にモノを言わせて相手を圧倒する
このメソッドこそが、アブザンアグロ一強のメタゲームを揺るがした強さの根幹なのだ
そうとわかれば、その部分だけを抜き出しつつ、もっとパワフルで骨太な構成にしたい
もっと直接的に言えば、クロック役のカードはメンターに固執することなく、もっと自由な発想を持ってチョイスしていいと思った
何より、ダークジェスカイには圧倒的に4マナ域が不足していた
メンター、苦い真理、コラガン命令、はじける破滅と、強力なラインナップが渋滞する3マナ域に対し、4マナ域はといえばオジュタイの命令や完全なる終わりが数枚採用されているかいないか…
軽めのスペルを連打して手数で押し切るスタイルを否定しているわけじゃない
ただ、これじゃ物足りない
ジャンドやアブザンのようなグッドスタッフをこよなく愛する俺としては、まだ重厚感が足りない
そう。そもそも、僧院の導師というカードにも重厚感がないのだ
所詮、あいつは大量のスペルとシナジーしてナンボ
現代マジックはいつだって「一人でできるもん!」なパワーカードが環境を支配する
タイタン、トラフト、スラーグ牙
それは歴史が証明してきた
幸いにも、現環境にも「一人でできるもん!」を体現する屈指のパワーカードが存在する
それも4マナだ。素晴らしい。これしかない
そうして、一つのデッキが完成したのだ
魂火の大導師 4
ヴリンの神童、ジェイス 4
包囲サイ 4
風番いのロック 1
黄金牙、タシグル 2
焦熱の衝動 3
炙り焼き 3
苦い真理 4
コラガンの命令 2
はじける破滅 3
衰滅 1
完全なる終わり 1
シルムガルの命令 1
白日の下に 1
平地 1
島 1
沼 1
山 1
大草原の川 1
窪み渓谷 1
燻る湿地 1
燃えがらの林間地 1
梢の眺望 1
溢れかえる岸辺 3
汚染された三角州 4
血染めのぬかるみ 4
樹木茂る山麓 4
神秘の僧院 2
払拭 2
強迫 2
見えざるものの熟達 1
否認 1
軽蔑的な一撃 2
炙り焼き 1
無限の抹消 2
光輝の炎 3
影響力の行使 1
ダークジェスカイt包囲サイ
魂火の大導師と軽火力によるライフゲインを苦い真理でドローに還元するメソッドはそのままに、中盤以降は溢れんばかりの手札から骨太なクロックを展開していく
白日の下にを採用しているのは、単なる個人的なこだわりでは決してない
残念ながら調整を進めていく過程で枚数を減らしていったが、それでもその強さは揺るがない
このデッキにおいてもなお、2枚目の衰滅であり、シルムガルの命令であり、風番いのロックでもあり、そして何より5枚目の包囲サイなのだ
最大の問題はもちろんマナベースだった
このデッキは、先代の白日の下にデッキよりもマナベースがタイトでワガママだ
白日の下にでは、2Tジェイスのための青を捻出した後は、ひたすらアブザンカラーを揃えにいけばそれでよかった
アブザンの魔除け、包囲サイ、完全なる終わりのキャストにはそれで事足りるし、赤マナは白日を撃つ時までに添えておけばいい。実質的には4色あればデッキはまわったのだ
しかし、このデッキはそうはいかない
軽火力のために赤マナは早めに用意し、ジェイスのためには青マナもいる
はじける破滅を構えるためには3Tのうちに赤白黒を要求されるのに、4Tにはサイのために緑マナまで必要だ
つまり、5色が満遍なく早い段階で要求される
しかし、先人はいた
http://apple333.diarynote.jp/201512211724061613/
それでも、先人のリストからも手を加えている
特にミシュラ土地の採用を見送ったのは大きな決断だった
本当に断腸の思いだった
このデッキにおける最大の土地事故パターンは、2Tジェイスのために島をサーチすることだ
島から出る青マナは、はじける破滅のキャストにも包囲サイのキャストにも貢献しない。今後の流れは非常に難しいものになる
そのため、タップインの土地はとにかく青マナが出るものに絞り込んだ
だが、青絡みのミシュラ土地である伐採地の滝も、すぐに問題が浮上した
簡単な話だ。1Tに伐採地の滝をセットすると、3Tのはじける破滅を諦めなければいけないのだ
また、コラガンの命令を打つのも難しいものになる
タップイントライランドでは、開拓地の野営地や華やかな宮殿も試したが、神秘の僧院こそが一番2T以降の流れに無理がないことがわかってきた
あとはそれにあわせてフェッチランドの配分を調整。まだ怪しい部分はあるかもしれないが、荒削りだった調整初期のリストからはだいぶ洗練されたはずだ
これまで愛用し続けた白日の下にデッキでは、白日の下にとそのサーチ先を欲張りすぎるあまり、序盤の攻防における有効牌が乏しく、アグロデッキに押し負けることが多かった
一方で既存のダークジェスカイでは、細かいアドと手数の積み重ねから細い勝ち筋を手繰り寄せていくしかなかった
今、その二つは一つになり、ここに新しいデッキが日の目を見た
軽いアクション、ドローによる手数、そして骨太のクロック
その全てを兼ね備えた、最強のグッドスタッフ
いよいよBFZ環境も残り数週間の大詰め
そのクライマックスを、このデッキと駆け抜けてみせる
まずは週末のGPTとBMIQ
優勝はいただいた!
コメント
ごめんなさい。僕の書き方が悪かったかもしれないです
もちろんおっしゃる通り、窪み渓谷や大草原の川から入れば、その後の動きもスムーズです
ただ、ジェイスのために基本土地の「島」をサーチしなきゃいけないような展開だと、はじける破滅をはじめその他のスペルのキャストに支障が出ます
なので、なるべく島をサーチせずに済むようなマナベースを考えてみました
でも、《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy(ORI)》を1枚も持ってないのが一番の問題です。
今発表されてるとこまででも楽しいデッキ作れそうだし、週末にプロキシ込みで調整させてくれ
今なら9kなのでおトクですよ!って思いましたが、その感覚がすでにおかしいですよねw
あまりに高額なカードが環境を支配してしまうと、その環境の敷居が高くなってしまうので、せめてスタンダードくらいはもっと安く遊びたいですよねー
>>ドリアン
おう。よろしくな
まあ現環境でも遊ばせてくれや。新デッキ作ってテンション上がってるしw
OGWは白日みたいなそそられるカードがなくて泣く
強いカードは無色絡みばっかりだしさー
《白日の下に/Bring to Light》→《闇の誓願/Dark Petition》→《悪性の疫病/Virulent Plague》といけるのも◎
個人的にですけどロックよりオジュタイのが良さそうかも?
サイがいるとはいえ、元々そんなに殴れないデッキですし
デッキを勝手に拝借しました。すみません
闇の請願をサイドにとるアプローチは白日の下にデッキの時に一度試してみたのですが、あの時はしっくり来なくて辞めてしまいました
結局は、『悪性の疫病』が環境においてどこまで強いのかに左右されるアプローチだと思うので、トークン戦術が増えてきた今ならアリなのかもしれませんね
>>レジェンダリーサイコパスさん
ギデオンつよすぎんよー
何度か僕も使う側にまわろうとは思うのですが、多色系デッキを愛しすぎるあまり、4T白白の捻出が難しくなって諦めてしまってますw
緑白黒より白白のほうが難しいなんて、マナ基盤はほんと複雑怪奇ですね
オジュタイとロックの取捨選択はメッチャ悩み所なんですよ
実際、白日の下にの時は両方積んでましたし、おっしゃる通りオジュタイのほうが出しやすい場面が多かったです
ただ、オジュタイのほうが場面を問わず安定して強いのに対し、ロックのほうは場面こそ選ぶけれど強襲できた時にほぼ確実に勝利に直結してくれるんですよね
個人的には、ハマった時の爆発力というか、「ほぼ勝ち」みたいなパワフルさがあるロックのほうに魅力を感じてます
ただ、白日の下にもたった1枚まで減らしてますし、爆発力より安定感のほうが必要とあれば、やっぱりオジュタイのほうが丸い選択だと思います